加納内科リウマチ科・糖尿病内科クリニック

〒500-8408 岐阜県岐阜市住ノ江町2-1岐阜県岐阜市住ノ江町2-1

診療案内

診療時間

9:00 – 12:30
16:30 – 19:00
18:00 – 20:00

※初診の方は診療時間終了の30分前までに受診をお願い致します。
【休診日】
水曜日午前、土曜日午後、日曜日、祝祭日、第4月曜日

毎週水曜日の午前中は、これまで勤務していた岐阜大学医学部附属病院にて、リウマチ・膠原病の診療を中心とした免疫・内分泌内科外来を担当しております。

午後は入院患者さんの病棟往診なども行っております。
したがって、水曜日の当クリニックの診療時間は夕方18時から20時と変則的になっておりますので、ご注意ください。

検査内容

  • 迅速血液検査(HbA1c、CRP、肝機能、腎機能、貧血検査など)
  • 甲状腺エコー、腹部エコー、心エコー、関節エコー
  • 動脈硬化の検査(頚動脈エコー)
  • レントゲン検査
  • 心電図検査
  • 24時間心電図 など

特殊治療

  • 糖尿病(インスリン療法、GLP-1療法)
  • 関節リウマチ(点滴・皮下注射による生物学的製剤治療)
  • 膠原病(免疫抑制剤治療)

糖尿病

糖尿病は、慢性の高血糖状態が続き、全身の動脈硬化や腎不全・眼底出血などの特有の合併症が数年かけてゆっくり進行していく病気です。急激に血糖を正常化する必要はありませんので、食事の内容、摂取する順序やスピード、体重の減らし方、運動のこつなどを一緒に考えていきましょう。必要であれば薬物治療なども併用して、健康な方と変わらない人生を目指せるようにサポートしてまいります。

随時の血糖、1か月の平均血糖を示すHbA1cは、血糖の状態や糖尿病の程度を表す重要な指標です。当院の検査機器にて、採血後わずか1分で結果が出ます。また、検診などで糖尿病かどうかが疑わしい場合には、ブドウ糖負荷試験(別項)の精密検査を行います。動脈硬化の程度を把握するために、頸動脈エコーは予約なしで随時検査が可能です。
最近では、日中はもちろん深夜の血糖がリアルタイムで表示される、フリースタイルリブレ 測定を積極的に行い、採血をしなくても血糖変動が把握できるようになりました。
内服薬は、従来はSU薬などの血糖降下剤が主体でしたが、最近では、尿糖排泄剤(SGLT2阻害薬)、糖の吸収抑制・食欲中枢抑制に働く経口GLP-1(以前はインスリンのような注射製剤でした)を中心に、無理なく体重を減らして血糖を下げることができるようになりました。また、従来のメトホルミンに似て非なるイメグリミンの開発は、膵β細胞のミトコンドリア機能の改善によりインスリン分泌促進作用も期待できます。
高血糖の状態があり、膵からのインスリン分泌が低下した方には、インスリン治療が良い適応となります。インスリン注射は、糖尿病治療の最終段階ではなく、むしろ膵臓の負担を軽減し膵臓に優しい治療ですので、血糖が是正されればインスリンを離脱できることもあります。注射の針もかなり細く短いものが開発され、接種時の痛みをほとんど感じない方もおられます。簡単に自分で接種できるキットや1日1回の接種が可能な混合注射などがありますので、患者さまに合うインスリンを一緒に考え、接種の仕方などを糖尿病に精通した看護師がゆっくり丁寧に説明していきます。
HbA1c(1か月間の血糖の平均を示す指標)が、5.6%以上の方(特に6.0~6.4の方は、強く検査を勧めています)、または糖尿病の疑いや軽症の糖尿病の方、糖尿病の家族歴のある方が対象になります。
朝9時ころに空腹で受診していただき、空腹時採血の後、検査用のブドウ糖液を飲んでいただきます。その後、血糖とインスリン値を2時間まで測定します。
後日、血糖変動やインスリン分泌量・分泌反応などをグラフ化して結果説明をいたします。
糖尿病と一言で言っても、ブドウ糖摂取後の血糖の変化や膵臓からのインスリン分泌反応は人それぞれ皆タイプが違います。
糖尿病の診断のみでなく、糖尿病発症の予防のために、普段の食事量や摂取の仕方、体重を何キロ減量すれば良いのか、これから何に注意すれば良いのか、なども説明いたします。
検査費用は、3割負担で2,700円程度です。この精密検査は何度も再検査する必要はありません。
2時間程度で4回の採血が必要ですが、糖尿病の疑いまたは軽症の糖尿病の方は、1度は検査を受けておくと良いと思います。
当院では、FreeStyleリブレを導入して、よりきめ細かな血糖コントロールを行っています。
リブレという小型の円盤状のパッチを皮膚に貼り、血糖測定器をかざす(服の上からでも可)だけで、瞬間的に血糖測定ができます。
従来のような指に針を刺して血糖測定をするのとは違い、痛みがありません。
14日間連続で、食事や運動中でもリアルタイムの血糖を何度でも知ることができます。また深夜の血糖変動も自動的に記録できるので、寝ている間に気が付かない無自覚性低血糖の検出も可能となり安心です。
パソコンにつないで、14日間の血糖の推移を印刷することもできます。
インスリン自己注射、自己血糖測定を行っている方は保険適応となります。

リウマチ

関節リウマチは、朝の手のこわばりから始まり、手足の関節痛、腫れが出現してきます。多くは自覚症状が出現してから1-2か月で関節が腫れてきますが、中には微熱が続いたり、全身の関節炎が急速に進行することや、肺などの内臓病変を伴うこともあります。比較的高齢で発症した場合は、リウマチ性多発筋痛症などの膠原病との鑑別も必要になります。早期に正しい診断をして、適切に治療を開始できれば関節破壊などの出現や進行を抑制することができます。
関節リウマチの発症は、40代(中には20代でも発症)くらいからの女性に多く、ドライアイ・口腔乾燥を伴うシェーグレン症候群や、橋本病などの慢性甲状腺炎を合併していることもあります。関節症状だけでなく全身を診て、病態をしっかり判断し、治療方法をゆっくり、わかりやすく説明してまいります。

  • CRP・MMP-3(炎症反応・関節炎の程度)
  • 抗CCP抗体(関節リウマチに特徴的な抗体が発症以前から出現してきます)
  • 抗核抗体(膠原病を疑う場合は、さらに特異的抗体を測定します)
  • 肝・腎機能や貧血・血糖検査(リウマチ以外の合併症や免疫抑制剤の投薬が可能かどうかを判断します、院内で15分程度で測定結果が出ます)
デジタルレントゲンにて、低被ばく、かつ微小な骨びらんの検出ができるため、関節破壊の初期状態を把握できます。
レントゲンにて骨びらんが出現する以前の早期関節炎の有無を判断します。またドップラーにて関節炎の活動性を評価し、定期的に検査することで治療が適正かどうかを客観的に判断できます。当院には、日本リウマチ学会認定の超音波ソノグラファーがエコーを担当し、予約なしで必要なときにすぐ検査ができる体制をとっております。
免疫抑制剤であるメトトレキサートが治療の中心となります。肝機能障害や白血球減少、感染症、間質性肺炎やリンパ腫などの副作用に十分注意して治療する必要があります。
軽症の場合は、免疫調節剤(リマチル、アザルフィジン、ケアラムなど)も考慮します。
さらに、注射である生物学的製剤と効果が匹敵(薬価も高価)する内服薬(JAK阻害薬)を使用することもあります。病態や生活状況なども考慮し患者さまとよく相談して治療法を考えてまいります。
生物学的製剤は、点滴製剤のレミケードをはじめ、最近では皮下注射が多く使用されます。
またTNF-α、IL-6などのサイトカインを抑制する薬剤やT細胞調節薬など各種特徴がありますので、最適な注射を考えてまいります。
当院で使用の主な薬剤:シンポニー(皮下注 月に1回)、 エンブレル(皮下注 週に1~2回)、
レミケード(点滴 1~2か月に1回)、 アクテムラ(皮下注、1~2週に1回)、
オレンシア(皮下注 週に1回)、ヒュミラ(皮下注 2週に1回)、またバイオシミラー(内服で言うジェネリックに近い薬剤で、薬価が低い)については、エタネルセプト(エンブレルのバイオシミラー)を使用しております。

膠原病

膠原病は、微熱・倦怠感・関節痛・筋肉痛・手指の腫れや冷感などから始まり、治りの悪い皮膚炎、原因不明の貧血、肺や腎臓など内臓臓器や血管の炎症へと広がっていく病気です。原因はまだ明らかではありませんが、血液のリンパ球が誤作動(自己の細胞を異物であると誤認識する)をおこし、自己の細胞に対する自己抗体を産生します。自己抗体は全身の臓器の細胞を攻撃し破壊してしまう病態です。
膠原病には、下記の多数の疾患が含まれます。代表的な疾患である全身性エリテマトーデスは、女性に多く、20歳代の発症もあります。高熱が続き、関節リウマチと鑑別が必要な関節痛が持続し、次第に顔面の紅斑、呼吸困難(胸に水が貯まる)、むくみ(腎臓炎)などが進行していきます。
膠原病を疑う場合は、皮膚炎の状態などを詳細に観察し、疑われる疾患に特徴的な自己抗体を測定し、総合的に判断していきます。
治療には、ステロイドがこれまでの中心的薬剤でしたが、免疫抑制剤や免疫調節剤を使用し、できるだけステロイドの副作用を軽減しながら治療を進めてまいります。中には集中治療や入院加療が必要な場合もありますので、適切に入院施設を紹介いたします。

  1. 全身性エリテマトーデス(SLE)
  2. 強皮症(類似の疾患:混合性結合組織病)
  3. 多発性筋炎/皮膚筋炎
  4. 血管炎症候群(高安動脈炎、巨細胞性動脈炎、ANCA関連血管炎など)
  5. 関節リウマチ(類似の疾患:若年性特発性関節炎、乾癬性関節炎)
  6. シェーグレン症候群
  7. リウマチ性多発筋痛症(類似の疾患:RS3PE)
  8. 成人スチル病
  9. ベーチェット病
  10. 脊椎関節炎(強直性脊椎炎、掌蹠嚢胞症性関節炎など)
  11. サルコイドーシス
  12. IgG4関連疾患
  13. 線維筋痛症

甲状腺

甲状腺ホルモンは、主に新陳代謝を調節するホルモンです。バランスが崩れてホルモンが上昇すると、動悸・発汗・体重減少・手のふるえなどが出現してきます。代表的な疾患にバセドウ病があります。逆に甲状腺ホルモンが低下すると、寒がり・倦怠感・むくみなどが出現し、女性の場合は生理不順や不妊症の原因にもなります。また更年期症状やうつ状態と間違われることもあります。代表的な疾患には、橋本病があります。
また、甲状腺疾患には、ホルモンの異常とは別に、腫瘍性の疾患も多くみられます。ほとんどは良性のことが多いです。
甲状腺の病気の診断は、まず触診することで甲状腺の腫れや硬さ、結節を触れるかどうかにて、だいたいの疾患の検討がつきます。次に、甲状腺ホルモンや甲状腺抗体を血液検査で測定します。甲状腺エコー(超音波検査、血流ドップラー)では、甲状腺の炎症の程度や、ドップラーにて甲状腺機能の亢進または低下の状態、腫瘍の大きさや性質などを判断します。

甲状腺ホルモンには、代表的にFT4とFT3があり、食事は関係なく受診していただき血液検査をして測定します。また、脳下垂体からは、甲状腺を刺激・調節するホルモン(TSH)が分泌されます。TSHとFT4・FT3が、お互いバランスがとれていれば正常といえます。甲状腺機能亢進症では、FT4・FT3が上昇し、TSHが抑制されます。甲状腺機能低下症では、FT4・FT3が低下し、TSHが上昇してきます。
自己免疫性の疾患で、比較的若い女性に多くみられます。発症すると1か月程度で甲状腺機能が亢進し、動悸・発汗・体重減少・手のふるえ、甲状腺腫大などが自覚されます。中には、目が少し大きくなる(バセドウ眼症による眼球突出)ことがあります。血液検査では、FT4・FT3が上昇し、TSHが抑制、また自己抗体である甲状腺刺激抗体が血液中に出現してきます。コレステロール値も異常に低下します。甲状腺エコーでは、炎症所見や血流ドップラー増加の所見がみられます。
治療は、甲状腺摘出術や放射性ヨード内服治療が適応になる場合もありますが、メルカゾールを主体とした内服加療がほとんどで、肝機能障害、白血球減少症や薬疹などに注意しながら加療をしていきます。
自己免疫性の疾患で、30代以降の女性に多くみられます。発症は非常にゆっくりなため、検診にて甲状腺腫大を指摘されたり、倦怠感・かすれ声・原因不明の貧血・高コレステロール血症・月経不順・更年期症状の検査にて、甲状腺ホルモン低下症を契機に診断されることが多いようです。しかし、中には高齢になるまで発見されず、重度の甲状腺機能低下症による心不全をきたし、診断される場合もあります。また橋本病を発症する甲状腺抗体は、20代から出現することがあり、妊娠しにくい状態や、妊娠後の胎児発育遅延の原因にもなりますので、少しでも甲状腺機能低下症を疑われる方は、一度は甲状腺ホルモンを測定しておくと良いと思います。治療は、甲状腺ホルモンが低下した場合には、チラーヂン内服薬にてホルモン補充を行います。妊娠中の場合は、甲状腺ホルモンの必要性がより高まりますので、慎重に甲状腺ホルモンを測定しながら、積極的にチラーヂン補充療法を行います。
甲状腺腫瘍は、95%は嚢胞、腺腫様甲状腺腫を代表とする良性腫瘍ですが、残り5%に甲状腺がんがあります。甲状腺がんの中にもいろいろな組織型があり、乳頭がんが90%を占めています。甲状腺乳頭がんは、10年生存率が98%程度と悪性度が低く、また転移や進行の遅いがんであることが特徴です。甲状腺エコーにて、悪性を疑う腫瘍が発見された場合は、診断のために皮膚から注射針にて吸引細胞診を行う必要があります。岐阜大学医学部 免疫内分泌内科を中心として、その他の施設とも連携し適宜紹介をいたします。

禁煙外来

禁煙のメリットや必要性を説明し、チャンピックスという禁煙補助薬剤を使用して、無理なく禁煙ができるようにお手伝いをしてまいります。関節リウマチで治療中の方は、喫煙がリウマチの発症や関節炎悪化との関連もありますので、強く禁煙を推奨いたします。また間質性肺炎や肺気腫、気管支喘息などの肺合併症を持った方は、原疾患はもとより、禁煙が非常に重要となってきます。現在、チャンピックスの薬剤の流通が全国的に困難になっていることもあり、やむを得ず禁煙外来を延期させていただいております。

女性外来

あなたは今、あなたの人生を楽しんでいますか?

当院の女性外来は「あなたが幸せな毎日をおくる」ためのお手伝いをしている外来です。

「生理前にイライラして家族にあたってしまう」「更年期による症状が強い」といった女性ならではのホルモン変化に伴う心身の不調の他、「人間関係で悩んでいる」「ある出来事が起きてから体調不良が続いている」といったストレスが関係するような心身の悩みについて、あなたと一緒に解決法を考えていきます。
安心できる場所で、あなたの想いをまずは言葉にしてみませんか。

「治る力、良くなる力はあなた自身の中にある」
様々なアプローチでそれを引き出すお手伝いをします。
あなたの人生をもっと満喫してみませんか?

  • まずはお話をゆっくりお聞きします。
  • 内科的な診察に加え、漢方、呼吸、簡単なイメージワークなどを取り入れながら、リラックスのしかた、気持ちが楽になる意識のお持ち方・物事の捉え方などもお伝えしていきます。
  • アイリッシュハープを用いた音楽療法を行うこともあります(希望者のみ)。
  • 当院の女性外来では婦人科診察は行っておりません。月経不順や経血量の異常などがおありの方は、婦人科の病気がないかどうか確認が必要なため一度婦人科を受診されてからお越し頂くことをお勧めします。
  • 当院の女性外来では更年期のホルモン補充療法は行っておりません。
  • 診察の結果、専門的な治療が必要と判断された場合には、適宜専門医療機関へご紹介させて頂く場合があります。
  • 当院の女性外来は、女性医師による専門外来として、予約制(金曜日午前)となっております。受診を希望される患者さまは、診療時間内にお電話にてご予約をお願いいたします。